ゴルフのラウンドにて、主にセカンドショットやショートホールでのティーショットなど重要な役割を担うことも多いフェアウェイウッド。
メーカーごとに様々な機能を持ち合わせたものが発売され、新しいものを購入したいけれど選び方がわからないという方も多いのではないでしょうか。
この記事ではそんな方必見のフェアウェイウッドのあれこれについてお伝えいたします。ゴルフ腕前別に選び方を説明していますので、参考にしてみてください。
目次
フェアウェイウッドとはどんなクラブ?
フェアウェイウッドとは、主にフェアウェイからのセカンドショット以降に用いられるクラブで、ドライバーの次に飛距離を出すことができます。そのため140ヤード以下のショートホールでのティーショットなどに使われることもあります。
ティーショットに使うドライバーに対し、芝の上のボールを打ちやすくするためにドライバーのヘッドを小さくしたような見た目をしていて、ドライバーの次にシャフトが長く、ロフトが少ない作りになっています。
クラブにはショットに使用する順番に番号がついていて、3番ウッドはスプーン、5番ウッドはクリークなどの別名もあります。
フェアウェイウッドの基本的な選び方
フェアウェイウッドを選ぶ際にみるべきポイントとして、ヘッドの大きさ(体積:cc)やクラブの重さ、シャフトの種類などが挙げられますが、実際どのように選んでいけば良いのでしょうか。ここでは基本的な選び方についてお伝えします。
ヘッドの大きさで選ぶ
初心者・中級者向けのやさしいフェアウェイウッドをお探しの方であれば、ヘッドが大きいモデルがおすすめです。
フェアウェイウッドのヘッドはドライバーと同じようにヘッドが大きいほどスイートエリアが広くなるので、ミスヒットの確率が少なく、真っ直ぐと芯を捉えたボールが打ちやすくなります。
対してヘッドが小さいものは空気抵抗が少なくなるぶん振りやすく、操作性に優れています。しっかりとボールにミートでき、打球を打ち分けたいという上級者には、ヘッドが小ぶりのクラブが合うかもしれません。
総重量で選ぶ
フェアウェイウッドの総重量はドライバーの総重量よりもやや重めのものを選択してください。数値としてはドライバーの総重量を目安に、10グラム前後重くすると良いと言われています。
ゴルフクラブの総重量は番手が大きいほど重たくなっていきます。このバランスが崩れてしまうとスイングのタイミングにブレが起きてしまい、ミスヒットにつながってしまうのです。
ラウンドに用いるクラブの組み合わせをクラブセッティングと言いますが、この中にフェアウェイウッドを2本取り入れる場合にも番手順に重くなるようにすると良いでしょう。
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シャフトで選ぶ
シャフトには金属素材のスチールシャフトと炭素繊維のカーボンシャフトの2種類がありますが、フェアウェイウッドにはカーボンシャフトが装着されていることが一般的です。
これはドライバーも同様で、ドライバーシャフトとフェアウェイウッドシャフトの間に大きな違いはないことから、振り心地を統一するために同じものを使うプレイヤーが多いです。
シャフトはその長さだけではなく、素材によって重さや硬さが異なってくるので、ご自身のスイングの特徴に合ったものやミスショットの課題を補うものを探してみてください。
番手で選ぶ
クラブには番号がついており、番号が小さくなるにつれて重く、シャフトが短くなることをお伝えしました。フェアウェイウッドはドライバー(=1番ウッド)とアイアンの間の飛距離を出したいときに使用するので、3番〜7番のウッドの中から1、2本ほど取り入れて距離を打ち分けてみると良いでしょう。
ちなみにフェアウェイウッドの番手は数が大きくなるほどシャフトが短くなり取り扱いやすいとされています。クラブ購入の際に難易度を見分けるためには番手のラインナップを見てみると、どのようなゴルファーに向けたモデルなのか見分けることができます。
フェアウェイウッドの選び方《初心者向け》
ここまで、フェアウェイウッドの基本的な選び方をお伝えしました。ここからはプレイヤーのレベルごとにどのようなポイントを見てクラブを選べば良いのかを説明します。
まずは初めてのクラブを購入する方など、初心者に向けた選び方です。
フックフェースを選ぶ
初心者のよくあるミスとして、ボールが右方向にフックしてしまったり左方向にスライスしてしまうなど、ボールが真っ直ぐ飛ばないことがあります。このような場合にはボールがヒットするタイミングや、フェースに当たるポジションのズレが発生してしまっているなど、ボールを捉えきれていないことが多いです。
そのような方に選んで欲しいのは「フックフェース」と呼ばれるヘッドのクラブ。フェースが真っ直ぐよりもやや左を向いているので、ボールがつかまりやすい仕組みになっているため、初心者に多いミスを緩和してくれます。
シャローフェースを選ぶ
ヘッドの形状についてお伝えしましたが、ヘッド部分のボール接地面であるフェースの厚さによっても打球が変化します。ゴルフクラブは一般的にフェースが薄いモデルほどヘッドの重心が低くなり、ゴールが上がりやすい設計になっていて、これを「シャローフェース」と言います。
初心者の方のお悩みとして、ボールがなかなか持ち上がらず飛距離に伸び悩むことが多くあるので、そのような方にはこのシャローフェースがおすすめ。ただし、ヘッドが小さくなるぶんスイートエリアが小さくなるので、自分に合ったバランスを検討してください。
5番ウッド以下から選ぶ
上記基本の選び方では、クラブセッティングの中に1、2本ほどのフェアウェイウッドを取り入れると良いとお伝えしました。番手が大きくなるほどシャフトが短くなり扱いやすいのはご存知の通りですが、初心者の方におすすめなのは5番以下のウッドです。
さらに、ロフト角が大きくなるほどボールがつかまりやすく、上がりやすくなりますので、ロフト角が18度〜21度ほどのものを選ぶと良いでしょう。
特におすすめなのは5番ウッドです。5番ウッドはプレイヤーのレベルに関わらず使いやすいクラブと言われているので長く使用できますよ。
フェアウェイウッドの選び方《中級・上級者向け》
ここからは中級・上級者向けの選び方です。ゴルフを数年続けて今使っているクラブでは物足りなくなってきたという方は、新しいクラブへのアップデートをすることでスコアアップを目指せることも可能です。
3番ウッドを試す
定番で使いやすい5番ウッドに慣れてきた方は、3番ウッドを試してみてはいかがでしょうか。
ティーアップしないボールを打つクラブとしてはシャフトが長くロフト角も小さくなっているので芯に当たる確率が低くなっており、難易度はかなり高いクラブのため上級者向けと言えますが、正しくミートすることができればしっかりと飛距離を出すことができる1本です。
商品ラインナップに3番ウッドのみ展開されているモデルは上級者向けのクラブであるとみて良いでしょう。また3番ウッドは昔の形状が似ていたことから愛称でスプーンと呼ばれることもあります。
▶3番ウッド(スプーン)の打ち方とティーショットでの活用方法
ディープフェースを選ぶ
中級・上級者の方であればヘッドスピードの速いという方も多いはず。これによりクラブの性能やスイングの癖によってはボールが高く上がりすぎて飛距離ロスが出てしまうという方もいるかもしれません。そのような方はフェースの厚いモデルを選んでみても良いでしょう。
フェースの厚いヘッドのものはシャローフェースに対して「ディープフェース」と言われ、ボールが上がりにくい設計になっています。また重心が高くなることによってスピンの量も抑えることができ、低スピンで低弾道のボールを打ち出すことが可能になります。
フェアウェイウッドの主な人気メーカー・ブランドはどこ?
人気を博す代表的なブランドといえば、ピン、テーラーメイド、キャロウェイなど海外メーカーが多い傾向があります。ピンを代表するGシリーズはミスヒットに強く、曲がりにくいのが特徴です。テーラーメイドはステルス、SIM、Mシリーズなどが長い間、売れ筋ランクの半分を占めています。キャロウェイはパラダイム、ローグ、エピックシリーズなど革新的なテクノロジーを導入してきています。
《2024年最新》フェアウェイウッド腕前別おすすめ人気クラブ
フェアウェイウッドも毎年たくさんのモデルが発売されています。ここでは当ショップがおすすめする人気クラブを初級者、中級者、上級者の腕前別に紹介いたします。ここ数年発売されたモデルから選んでいるのでお買い求めやすい価格のクラブも多く在庫しています。ぜひフェアウェイウッド選びの参考にしてみてください。
おすすめの初級者向けモデル
ピン G425 MAX(2020年発売)
高弾道のキャリーで飛ばす、ピンの設計思想を体現
FWとしては最大級の慣性モーメントを誇る。ソール形状もフラットなので打点が左右にずれても距離と方向がブレにくい。重心が深く高打ち出しかつ適度なスピンがボールを持ち上げてくれるのでキャリーが出る。
キャロウェイ ローグ ST MAX(2022年発売)
高初速・低スピンの飛びとコントロール性能を両立
JAILBREAKやFLASHフェースなどフェースを効率よくたわませる技術により高初速を実現。丸型のヘッドは大きすぎず重心深度もやや浅め。基本的につかまるヘッドだがフェースコントロールもしやすい。
ピン G410(2019年発売)
最大級のブレにくさと飛距離性能を併せ持つ
モデル名にMAXが入っていないのが不思議なほどの高慣性モーメントでミスヒットに強い。重りを最後方に配置、ソール形状をフラットにすることで深重心と低重心を両立。打点と重心を近づけることで最大飛距離を実現している。
テーラーメイド M4(2018年発売)
再発売されたほど人気が出た秘密は直進安定性
トゥとヒールに内蔵されたウエイトパッドにより慣性モーメントが増大。ストレートな弾道で飛ばしやすいセミアスリートモデル。再発売された2021年モデルはグローバル仕様なのでしっかり振れるシャフトが装着されている。
ブリヂストン TOUR B JGR(2019年発売)
JGRのつかまりやすさをベースに操作性が向上
クラウンのたわみでボール初速と打ち出し角を上げるパワースリット搭載。ライ角がアップライトなのでスライサーでも楽に球をつかまえて飛ばせる。2017年モデルよりも重心が浅いので左にひっかけにくくなった。
おすすめの中級者向けモデル
テーラーメイド SIM MAX(2020年発売)
高MOI設計とツイストフェースがストレート弾道を実現
大型スチールボディとツイストフェースを採用したミスヒットに強いFW。難しいライでも抜けのいいVスチールソールはソールウエイトとしても機能し低重心を実現。高弾道・低スピンのビッグキャリーが手に入る。
キャロウェイ エピック スピード(2021年発売)
最大級のたわみと超低重心が1W並みの飛びをもたらす
番手別に設計されたフラッシュフェースSS21とフェースのたわみを最大化するJAILBREAK AIベロシティブレードにより圧倒的な高初速を実現。重心高はマーベリックサブゼロをも下回り1W並みの強弾道で飛ばせる。
キャロウェイ マーベリック(2020年発売)
抜きん出たボール初速と少ないスピンで球が前に行く
AIが設計したFLASHフェースはボールを長く押す感覚があり初速が上がる。初代ローグの後継モデルだがヘッドが大きすぎないので操作感もある。重心高はサブゼロ並みに低いのでスピンの少ない強弾道でボールが前に飛ぶ。
ブリヂストン TOUR B XD-F(2018年発売)
クラウンの復元力を使って高初速・高強弾道で飛ばす
クラウンのたわみ戻りを生かしてボール初速と打ち出し角を上げる構造。カーボンクラウンには復元力を高める金属弦パワーストリングを複合。ボール初速をアップさせながら曲がりを抑えてくれる。重心はかなり低く強弾道で飛ぶ。
本間ゴルフ TOUR WORLD TW747(2018年発売)
飛距離の出る3Wとグリーンをねらいやすい5W
伝統的なウッド形状のヘッドはかまえやすく、ライの変化にも対応しやすい。カーボンクラウンを採用した3Wは低重心かつ強弾道で飛距離特化型。ステンレス一体ボディの5Wは重心が高めでスピンコントール性能に優れる。
おすすめの上級者向けモデル
テーラーメイド ステルスプラス(2022年発売)
高初速・高打ち出し・低スピンの激飛びFW
軽量なチタンフェースの採用によりステルスよりも重いソールウエイトを搭載。さらに低い重心が高打ち出しと強弾道を可能にしている。Vスチールソールは抜けがよく操作しやすいがスピンが少ないので曲がり幅は少ない。
テーラーメイド SIM(2020年発売)
飛距離と精度を兼ね備えたアスリートモデル
チタンボディとカーボンクラウンの複合ヘッドは超低重心で高打ち出し・低スピンの飛ぶ弾道を実現。Vスチールソールは抜けがよくライを選ばない。ツイストフェースが打点のミスをカバーしてくれるのでグリーンをねらいやすい。
キャロウェイ ローグST LS(2022年発売)
ハードヒッター向けに飛びの三要素を最適化
FW専用のAI JAILBREAK STがフェースのたわみエリアをトゥ&ヒールに拡大。フラッシュフェースSS22は初速、打ち出し角、スピンの組み合わせを最適化してくれる。浅低重心設計によりボールをしっかり叩ける。
テーラーメイド SIM2(2021年発売)
超低重心設計によって高弾道の大きな飛びを実現
カーボンクラウン、チタンフェース、80グラムのソールウエイトの複合ヘッドが高初速・高打ち出し・低スピンの大きな飛びを実現。Vスチールソールはラフからでも抜けがよく、ツイストフェースがミスの幅を最小限にしてくれる。
キャロウェイ エピック フラッシュ サブゼロ(2019年発売)
ドライバー並みの飛距離性能を誇る浅低重心モデル
フェースを大きくたわませるJAILBREAKテクノロジーと高初速エリアを広げるフラッシュフェースを搭載。浅低重心設計のサブゼロはフェースの操作性が高くスピンの少ない強弾道モデル。ラウンドしたソールは傾斜地に強い。
おすすめの全ゴルファー向けモデル
テーラーメイド SIM2 MAX(2021年発売)
再現性の高いショットを可能にする大型ヘッド
MAXの名にふさわしい大型のカーボン複合ヘッド。高慣性モーメントとツイストフェースがショットの再現性を高めてくれる。ソールウエイトを兼ねたVスチールソールは悪いライにも強く深低重心設計による高弾道を実現。
テーラーメイド ステルス(2022年発売)
ストレートな強弾道で飛ばせるセミアスリートモデル
トゥ側まで回り込んだ3Dカーボンクラウンにより前作SIM2MAXを上回る低深重心と慣性モーメントを実現。低スピンで直進性の高い強弾道で飛ばせるが、球が上がりやすいハイロフトの3W(ロフト=16.5度)も用意されている。
テーラーメイドM6(2019年発売)
ツイストフェースと高MOIによる安定した飛び
カーボンクラウンを複合した大型ヘッドは慣性モーメントが大きく直進性の高い弾道を実現。さらにFWでは初めてツイストフェースが搭載されたことで、打点がブレたときの弾道のばらつきが小さくなり飛距離が安定する。
ピン G430 MAX(2022年発売)
打点のブレに強く、初速、打ち出し角、スピンが安定
高初速エリアの広いカップフェースを採用。低重心設計で重心と打点は近いため最大初速も平均初速も向上している。新設計のバルジとロール、ドライバー並みの深重心設計のおかげで打点が上下左右にブレても弾道が安定する。
ヤマハ RMX VD(2021年発売)
FWの常識を超えた超低重心&高初速モデル
チタンフェース&ボディ、カーボンクラウン、高比重合金ソールを複合した超低重心設計。高初速・高打ち出し・低スピンの飛びはFWの枠を超える。シャフトは先が走るディアマナYR fと叩けるディアマナYB fの2タイプ。
まとめ
この記事では、ゴルファーのレベルに合わせたフェアウェイウッドの選び方をポイント別に説明しました。ラウンドや練習を重ねていくとご自身の得意不得意やスコアアップに必要なクラブの性能も変化していくもの。
おすすめ人気ランキングでも紹介した通り、フェアウェイウッドの中にもたくさんのモデルが登場していますので、ぜひこちらを参考にしながら自分に合ったクラブを見つけてゴルフライフを楽しんでくださいね!